訪問コンサルティングで行う取り組みについて

訪問コンサルティング

今まで語られてこなかった、畳店経営のコツ。それは成長ステージという考え方です。
みなさん、畳工事をお客様に提供しているわけですから、当然生産能力が重要になって来ます。
機械を含めた工場設備の優劣も、もちろん影響しますが、何より重要なのは、人員です。
社員構成。
これは、畳屋さんの経営方針の中心になって来ます。

何が言いたいかというと、
畳屋さんは、職人さんの数によって売り上げ目標や、取扱商品、経営のポイントが違ってくるという事です。

具体的には、
一人親方:年商1000万円前後
2〜3人:年商3000万円程度
4〜5人:年商5000万円前後
6〜8人:年商一億円程度
と、なっています。

最大限の能率のいい機械設備と、寝る間を惜しむような働き方をすれば、この壁は越えられます。
現実にもっと少人数で年商一億を達成してる方もいらっしゃいますが、一般的にマネの出来るとは思えないやり方なので、お勧めできません。

そして、人が増えれば全てが解決するといった単純な話ではありません。
例えば、一人親方だった人が、一人増やすだけでも、職人さんの管理と育成という新たな課題が増えるものです。
同じように、職人さんが1〜2人で全ての現場を親方が把握してる時代と、親方がコントロールしきれないほどの件数を抱える仕事量とでは、社長の役割そのものが違ってきます。
このように、売り上げや従業員数によって、会社として解決すべき課題が違ってくるのが一般的です。

当然売り上げの上げ方も異なってきます。
売り上げ1000万円規模だと、チラシを売っただけで売り上げは上がります。
しかし、チラシの巻く量を3倍にしたからといって、売り上げが3倍になるわけではありません。
さすがに、商売そこまで簡単ではありません。
また、売り上げ1000万円の時期には予算的に手が出せなかったホームページ運営など、売り上げが上がるに従って、可能なうち手の巾は広がって行きます。

このように、売り上げのステージによって、施策や取り組みが異なってきます。
逆に言うと、過去のやり方を漫然と続けていても、いつまでたっても商売は良くならないのです。

それでは、各売り上げステージごとに、どのような施策を行えば良いのでしょうか。
ここでは3つに分けてご説明したいと思います。

目標売り上げ3000万円のケース

従業員数3人未満の畳屋さんに向いてます
伺ってまず始めるのが現状分析。
そのお店の問題点と、改善していく順番を決めます。
集客については、現状分析をふまえて、お店の強みを見つけます。
そして強みに基づいて、お店のイメージ戦略や広告コンセプトを作り直します。

ここ、一番重要なところなのに、不思議な事に畳業界では誰もやっていないのが現状です。
当然畳屋さんと言っても、お店によって全く内容が異なって当然かと思います。
それを同じコンセプトで広告展開するなんて、無理があると思いません?

そして、ありきたりのチラシと同じ内容なら、チラシを真似された時点で、マーケティングは失敗します。
そうではなく、カンタンには真似のできない広告展開を、チラシやポスティング、看板やネット、すべて連動させます。
そのうえで、広告展開のフォーメーションを決めて、各活動をスケジュール化していきます。

いわゆる他店との差別化から初めて、客単価とリピートもあげていくプランを作ろうというものです。
差別化ができていれば、相見積もりになる事もないですし、お客さんを横取りされる可能性が、ほぼなくなります。

なお、この方法だと、単独店舗でも個人客だけでも年商3000万円に届きます。
全国の畳屋さんのお話をお聞きしましたが、社員数3人以下の上手くいってる畳屋さんは、だいたい年商3000万をクリアしています。

目標売り上げ5000万円のケース

五千万円を目指すと、やるべき事は変わります。
売り上げ三千万円を目指すのは、集客活動を系統立てるとか、長所を見つけてのばしていくとか、比較的個人の取り組みがメインになってきます。
ところが、これが五千万を目標にするとニュアンスが変わります。

当然仕事量が増えるわけですから、今までのような訳にはいきません。
独りで集客して、営業回って、畳作って、納品して、アフターフォローや現金管理まで、、、。
なんてとても不可能です。
他人を入れるのにも躊躇があるのに、いい人が来ない、育たないとなると、経営どころではありません。

そのため、このコースでは、人事を含めた、会社のシステム化のお手伝いがメインとなります。

実際、畳屋さんが売り上げ三千万円いくのは簡単です。
集客のシステムさえ作れれば、あとは実行あるのみです。
そして、五千万円に到達するのは理論上、もっと簡単です。
できあがったシステムを水平展開するだけですからl

しかしここからは、仕事が増えても人間が回れない。
個人の能力でカバーするのはもはや限界で、チームとしてのシステム化は避けて通れません。
逆に、そこの組織化さえ出来れば、五千万円のステージは到達できます。

目標売り上げ一億円のケース

ここからが本来「戦略」と呼ばれている守備範囲です。
最後にご紹介するのが売り上げ一億以上を目指すコースです。
一般的に個人客向けに畳店を経営する場合、単独店舗では5000万円が一つの目標になって来ます。

法人客を全く無視して考えると、5000万円以上を狙うためには、複数店舗展開が必須となってきます。
そのためには、立地戦略、市場調査のような、専門的なジャンルの知識が必要です。

また、安価な商品を含めた価格戦略が必要なのもこの頃から。
従業員教育についても、職人さんの育成から、マネージャーの養成へと、テーマが移行していきます。
これらの手法については、当社で実践済みのノウハウと、経営学のセオリーとをミックスして、お伝えしていきます。

このように、売り上げのステージによって、ずいぶん取り組みが違う事をご理解いただけたかと思います。

また、これらの各施策は、借り物の知識ではなく、実際に私が各段階で取り組んで、実践した結果に基づいています。

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